ねこせんのライフスタイル 生活はつづく

日々の暮らし、人生、節約術

順子へ 海を見たら俺を思い出してくれないか

夕日と海

今日はどの台を打とうかな、ホールを歩いていると聞き慣れたメロディが流れ引き寄せられる。「海物語」かあ、久々にやってみるか、座って1回転目でリーチがかかった。数字はくじらの7だ!背景に魚群が流れた、その時、画面が走馬灯のように昔の思い出が映し出された。

パチンコ屋では定番の機種「海物語シリーズ」この機種の始まりは1995年ギンギラパラダイス」という機種から始まった。

1995年 俺は新聞奨学生をやりながら専門学校を卒業した。苦労して行った学校だが就職にはありつけなかった。当時交際していた順子も短大を卒業して就職活動中だが、お互い時間があったので、毎日パチンコ店に通った。

順子へ

順子にパチンコを教えたの俺だよね。小田急線の東林間にあったパチンコ大学院なつかしいね。本当に大学院生のように毎日通ったよね。

「ギンギラパラダイス」楽しかったね。あの単調なティーロリーティーロリーって音が耳から離れない。一回当たりをだすとその後2回当たりが確定するんだよね。俺の勝負運強かったな~座るとすぐ当たるんだもん、店長に冗談かわからないけど、身体検査されたもんね。

朝から晩まで打ちまくったね。大勝したときに、景品で任天堂64をゲットしたんだよね。夜はホルモン焼きで勝利を祝ったね。

家に帰ったらスーパーファミコンで「ギンギラパラダイス」のゲームもしたよね。小さなベットで腕枕して一緒に寝てたね。ベット脇にはマイルドセブンが積み木のようにどんどん高く積まれっていったね。

海と恋人

順子もパチンコ強くなったよね。俺が負けても順子が勝っていたからね。まあでもやっぱり俺の方が勝ってたね。当時はより台選びが重要だったから俺にはかなわないだろ。

でも人生の台選びは順子の勝ちだね。だって俺という台を選ばなかったんだから見る目があるよ。

あれから、パチンコやってる?やらないか子育てで大変だよね。もうそろそろ子育ても終わる頃かな?ひさびさにパチンコでもやってみなよ。

大きな音に我にかえると画面には777がそろっていた。俺はニヤリと笑いつぶやいた。

「海を見たら俺を思い出してくれないか、、、」